「あたしはこーゆーシチュエーションを待ってたのよっ!」
傍らでぼーぜんとする魔道士:レックスにはおかまいなく、盛り上がるエリ。
レックスは単なる「異世界の人間」のサンプルとして一時的に彼女を召還してみただけだったのだが、エリはレックスの手首に「自爆装置
----こうしてエリの週末ごとの異世界旅行は始まった。
単なる観光のつもりだったエリだが、レックス達はクルーガー王子を中心に、突如ファインネル城を攻略し結界実験を開始した竜人
「自爆装置」のハッタリはバレたものの、クルーガー達は今まで通りエリを召還してくれることに。一方、白翼の塔の防衛に失敗したギオラム:ベヅァーは、エリへの憎悪をたぎらせていた----
夏休みを利用して異世界への長期旅行を計画したエリだったが、郊外に出かけたエリとクルーガーは、ギオラムの奴隷狩りにつかまってしまう。
奴隷 オークションの会場で、いきなりケンカを売りだしたエリは、人間の研究をしているギオラムの学者:ラーディーに「なんとなく面白そう」という理由で「衝動買い」される。一方、クルーガーはエリの10倍の高値で、商人:メゼに買い取られる。
その頃、ファインネルの将軍たちは、クルーガーを救い出すための計画をたてていた。その計画の一端として、レックスは結界内に潜入することに----
夏休みのほとんどを異世界で過ごしたエリは、物理の抜き打ちテストの結果にショックをうけ、異世界に行っても参考書片手に街を散策。そんな折、彼女が街で偶然助けた美女は、幻術で姿を変えたあのギオラム:ラーディーだった。美女姿のラーディーに一目惚れした親衛隊長:バイザーを、ここぞとばかりにからかいまくるエリ。
一方、結界実験の責任者:白輝帝
一歩一歩「受験生」になる日が近付いてくる、高校2年の秋。「受験」にしろ「就職」にしろ、やりたくないことにかわりは無いが、他に選択肢は無い。だが、エリにはもうひとつの選択肢があった。すなわち----「異世界への移住」
そんな折、ギオラムたちが突然「和平・休戦」を持ちかけてきた。ギオラムたちは本気なのか?それとも----?
一方、「白輝帝が人間に休戦を申し込んだ」ことを知ったベヅァーは妨害を決意。エリに。人間たちに。無能なギオラムたちに。彼の憎悪は、いまや、全てのものへと向けられていた----
「休戦会談」の行方は?そして、エリの選んだ道は----?